[column]私がアートホリックになったわけ

みなさんこんにちは、Imabari Landscapes のスヤマです。2022年がラストですが、いかがお過ごしでしょうか。紅白楽しみですね。

さて、現在私は[身近にアートがある暮らし]を皆さんにご提案すべく、愛媛県今治市でアートプロジェクト、「Imabari Landscapes」を運営していますが、どのようなきっかけで現代アートを好きになったのですか、と質問を頂く機会がよくあります。そこで今回は、私が現代アートに目覚めたきっかけである、シアトルでの生活についてお話しします。

2008年、大学を1年間休学して留学先にアメリカのシアトルを選んだ私。留学プログラムに盛り込まれているインターシップ先を探していた時に、ダウンタウンにある一軒のギャラリー、Catherine Pearson Galleryに迷い込みました。凛とした空間に素晴らしい作品を展示していた店内で、ふと「どうしてギャラリーは美術館と違って無料で作品を鑑賞できるのだろう」との疑問が湧き上がってきました。そこで、店内にいた女性の方におぼつかない英語を使って質問してみたところ、丁寧に、そして愉快に理由を教えてもらうことができました。3時間ほど経った後、思わず「こちらでインターンシップさせて頂くことはできますか?」と、その女性に聞いてしまいました。「Yes, you can.」と微笑んくれたのが、今ではアメリカの母親的存在のCatherineでした。

Catherine とCatherineのお母さま

ギャラリーでは、実質8ヶ月間ほど週末にお手伝いさせてもらいました。Catherineとアーティストのアトリエ訪問に同行し、本業と二足の草鞋で制作を続けるアーティストたちと出会いました。また、展覧会のオープニングの日には、富裕層の方や、学生、ホームレスのギャラリーファンのお客様に出会いました。その際、表現することの面白さや、Catherine の人柄が成せる技ももちろんあったと思いますが、アートの裾野の広さに驚きました。

それまで現代アートに触れたことがなかった私は、アーティストと作品について話せること、お客様に作品説明を通じて様々な話をできることに面白みを感じました。作品を通じて留学中に普通に生活していたら出会うことのできない方々との出会いができたと思います。

アートって身近じゃないよ〜と思っている方も多いと思いますが、私にとってアートは見知らぬ方に、そしてアイデアに触れるきっかけを与えてくれる存在です。もちろんそれは本を読むことでも、音楽を聴くことでも満たされる感情なのかもしれませんが、作品の前では誰もが平等に接することができることが、初めてアートに触れてから14年ほど経ちますが、終わりのない旅に導かれたように感じます。

アーティストに会ってほしい、作品に触れてほしいとの思いで2023年も新たな取り組みを実施する所存ですので、一人でも多くの方にアートの面白さをお届けできれば幸いです。

2022年もありがとうございました。2023年もどうぞよろしくお願い致します。

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